道具詳細

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カッティングマット

Wrote by Roki mar.10 2008

カッティングマットの素材

A.市販のカッティングマット
素材は主にプラスチックで、硬質プラスチックを軟質プラスチックで挟んである。
硬質プラスチックは、ナイフでは傷はつくが、切断はできない。軟質プラスチックはカッターで切断できる。


画像左は、グリーンの部分が軟質で厚さは1mmに満たない。中央の硬質部分(色が淡い)がかなりの厚みがあり刃を受け止める。
画像右は、透明度のあるカッティングマットで、硬質部分が比較すると薄く、軟質部分は半透~半透明に見える。硬質部分も(使った感じでは)比較的柔らかい。ポリオレフィン系のプラスチックが使われている。

B.軟質プラスチック

白い方は伊勢型紙用の下敷き(カッティングマット)で、素材は塩ビ(塩化ビニール)。プロ用なので刃当りも良く、白いので暗色の紙をカットする場合は目が疲れなくて良い。厚みは2~3mm。

透明の物は、市販のテーブルクロスの厚めのもので、ホームセンターで購入。厚みは5~6mmある。素材は塩ビで、白い物と同じ位の硬さ(柔らかさ)。
どちらも軟質ビニールなので、力を入れて切るとカットできてしまう。

塩ビは比較的安価で、柔らかさや丈夫さが丁度良いのだが、一時期環境問題で騒がれたが、塩素が入っているので燃やすとダイオキシンが発生する。
その点を改良したのがポリオレフィン系の素材で、環境には良いが塩ビと比較すると価格が高い。プラスチックは石油から作られるので、石油価格にも左右される。

目的にあわせて使う

A.のマットは力を使う時に使う。
従って、直線を切る時・硬いものを切る時・厚い紙を切る時など。
B.のマットは力をかけると切れてしまうので、力を抜いて使う。
従って、薄いもの・柔らかいものを切る時に使う。また、細かい作業にも適する。

アートナイフで紙を切る場合、刃先を回転させると刃先が折れることがある。力を入れている場合に多く、Aのマットで硬質部分に当たる深さで回転させると刃先が折れる。
柔らかいマットで浅く切っている場合には、小回りをさせても比較的折れにくい。

物を切断するには、厚みからもう少し刃先が出れば切断できるので、薄い・柔らかいを切る時には力を入れる必要はなく、力を受け止める硬質プラスチックは必要ない。
逆に、厚い・硬いものは力を入れる必要があり、力をコントロールするのが難しくなるので、軟質のマットでは切込みが深くなりすぎてマットまで切断する可能性がある。

B.の透明なマットは、マットにどこまで深く刃が入ったかが分かるので、力の入れ具合をチェックすることができる。

A.のものは、安いものも(100円ショップ等で)出回っているが、軟質部分が薄くほとんど硬質プラスチックと変わらない。そういうものは直線を切るためにしか使えない。

マットの色

Aの市販のものが緑色をしているのは、白い紙をカットすることを想定しているためで、切るものと明度差が大きい方がどこが切れたかが分かりやすい。
 黒いものもある。白い紙用。

Bの伊勢型紙用は、型紙に使う柿渋紙が褐色をしているので、逆に白い。
黒い紙を切る場合は、緑のものよりも白いものの方が良いことになる。

Bの透明なものは、下に白い紙を敷くとある程度白く見える。(厚みがあるので影が出来て完全に白くは見えない)

A透明度があるものは、下からライティングしてトレースに使うことができる。
これも白い紙をカットすることを想定していて、トレーサー(下から電灯の光を当てる装置)の上に原稿を置き、その上にカッティングマットを置き、上に乗せた紙をカットする。

マットの制作時

マットを手でカットする場合は、下敷きは軟質プラスチックでないと切り難い。
マットの場合は刃を斜めにするので力がコントロールし難く、切り直しがきかないので一度でしっかり深く切る必要がある。深く刃が入る軟質のもので、厚みがあるもを使う。
厚みが足りない場合、塩ビは重ねて厚みを持たせることが出来る。(互いに引き合ってくっついている性質がある)

紙の専門店などで紙をカットする場合は、軟質プラスチックの透明なもの(B)で厚さが1cm以上あるものを使っている。(多分塩ビ)

昔は何を使っていたか

プラスチックが無かった時代に紙等を切る場合(この方が時代的には長いが)、板が使われていた。
現在ではプラスチックのものが全盛になり省みられないが、大きなサイズをカットするような場合は、板が使いやすい。
ベニヤ板・シナベニヤ・版画用の桐板などが使える。カッティングマットと同じで、表面はだんだん荒れてくるが、かなり使える。平らなものを選ぶこと。

表面が荒れたら取り替える

カッティングマットは消耗品で、表面が荒れたら取り替える。
刃先が折れた場合は、細かい金属片が埋まっているので、切っているときに刃に当って刃が欠け、更に金属片が増えてしまう。
適度な力・適度な深さで使っていれば長持ちする。

廃棄する場合は自治体の区分に合わせて適切に処分すること。

初心者におすすめは

1.
直線と硬い紙を切るために A.の緑色のマットを1枚。A4~それより大きいサイズ。
直線を切るのは、紙をカットする場合や周囲を切る場合など、それ程多くは使わない。比較的長持ちするので、できれば環境に良いポリオレフィン系のものを。使い慣れると日常の作業にも使えるので、無駄にはならないと思う。
2.
切絵を切るために、B.の透明なマットを。
手に入れやすく安価なため。ホームセンターではテーブルクロスとして売っていると思う。
幅が1m前後なので、20~30cm分購入し、A4~それより小さくカットして複数にする。こちらは消耗が激しいので、数枚用意しておく方がよい。
厚みが4mm以上なら1枚で使用し、それより薄い場合は重ねて使う。

1.と2.の使い分けの目安は、葉書より厚い紙は1.で、それより薄い紙は2.で切る。葉書はどちらでも良い。
ナイフも、1.の場合はアートナイフ(オルファでの名称)を使い、2.の場合はデザインナイフ(デザインナイフより少し小さい)を使うと良い。

以上の使い分けは目安であって、その通りにしなくてはいけない訳ではない。

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